- 沙流郡平取町:N様邸平屋新築工事
- 延べ床面積:93.98㎡
- 敷地面積: 3001.47㎡
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何という広い敷地でしょうか。
北海道特有の広大な敷地にシンプルな片流れ屋根の平屋が完成いたしました!
オーナー様は農家を営まれているご夫婦で平屋住宅にこだわりがあり、農家さんならではの仕事用玄関も作りました。
今回の住宅は、書斎のデスクなども自社で製作しこだわりの内装になっています。
小上がりが特徴的で収納がたっぷりある充実した設計です。
外観は1色にまとめ上げたアイボリー色の窯業系サイディング。
破風板や鼻隠しの黒っぽい部材がアイボリー色の外壁を際立たせます。
このコントラストにインパクトがあり、引き締まったイメージを感じさせているのでしょう。
サッシ枠のブラックと屋根周りの部材を同一色にすることで、外壁のアイボリー色とのツートンカラーがシンプルでスッキリと綺麗に着飾ります。
ガルバリウム鋼板の縦葺きで、雨漏りのリスクも少なく安心できる平屋に完成です。
大胆且つシンプルなフォルムは、存在感のあるおしゃれな平屋と言えるでしょう。
- それでは中に入っていきましょう。
まずは玄関エントランスですが、玄関ドアとシューズボックス、玄関ホールの床と綺麗な木目が印象的で統一感があります。 木目のデザインは、温かみがあり寒さが厳しい北海道にはとてもよく似合いますね。
木目の色目も玄関ドアは少し濃いめのブラウンで引き締め、シューズボックスと床はナチュラル系の色目が自然な感じでとても馴染んでいます。
また、玄関土間はグレー色の30cm角のタイルがおしゃれで、木目を引き立たせる効果も出ています。
汚れが目立ちにくい色目を採用することで、少々の汚れは気にならず掃除もしやすいタイプのタイルです。
玄関ドアにスリットが入っているのと、小窓が2つ設置されていることで玄関が明るく、シューズボックスの上に何かディスプレイしても華やかに彩られますね。
手すりと暖房パネルが優しい設計で、暮らしやすさを感じさせます。
ダウンライトの照明がスッキリとした天井を演出し、天井の高さを意識させているので玄関が広く見えます。
- こちらは外から風除室に入り、玄関ドアと横並びにある仕事用の出入り口です。
オーナー様は農業を営まれているので、仕事が終わるとこちらから出入りされることになります。
こちらの棚には、仕事に必要な道具や仕事に関連するものが収納されるのでしょう。
おそらく土の付いた長靴などで入ってこられるため、コンクリート土間に仕上げた床が掃除がしやすいように考えられています。
こちらの先には、手洗いのボールがあり仕事が終わればすぐに手洗いをして、汚れた仕事着を洗濯機に入れられるような動線が確立しています。
仕事用のドアの上には、しっかりと採光が取れるように明り取り用のFIX窓が設置され、天気の良い日は電気を付けなくても明るい状態です。
玄関と分けられた仕事用の出入り口があるのは、農家さんにとって非常に便利で良く考えられた設計といえます。
- こちらが仕事用ドアから続いている手洗いと洗濯機、室内洗濯干場です。
畑で汚れた土まみれの作業着をこちらで着替えて、すぐに手洗い洗濯ができるように上手く動線を考えた設計になっています。
手洗いのボールもかなり深めで、小さな物なら泥を落とせるように手洗いすることも可能です。
ボールが深いと水も床に飛び散りにくいので、気兼ねなく洗う事ができます。
その横には、洗濯機が設置され洗い終えた洗濯物がすぐ干せるように、2本のパイプが天井から吊るされています。
また、乾いた洗濯物を畳むスペースとしてテーブルも設置され、洗って、干して、畳むという一連の作業がこの中のスペースで全て行えます。
良く考えられた無駄のない生活動線ですね。
- トイレもシンプルで、床のクッションフロアも良い味を出している色目のタイル調ですね。
カウンターには色々な装飾もできるように幅を広くしてあります。
壁のクロスもトイレの裏のみアクセントクロスを採用しおしゃれに演出。
何ともあっさりした色目の壁紙ですが、なぜか温かみもありホッとできる空間を実現していますよね。
床と壁のカラーコーディネートが、上手く噛み合っているのが素晴らしいセレクトなのでしょう。
- ワイドが1200mmの洗面台は大きくて使い勝手が良さそうです。
洗面ボールの横に色々なものが置けるスペースがあり、余裕のある洗面台です。
三面鏡も両サイドの鏡が大きく全てワイドで良いですね。
- さて、こちらはいよいよLDKです。
玄関ホールから左に入るとすぐに小上がりの畳が見えます。
正面には吊り戸棚が設置され、その下には照明も付けられておりおしゃれに演出。
カウンターもありとても使い勝手が良い便利でセンスのある空間ですね。
小上がりの畳の下には大容量の収納があり、かなりの物を収める事ができる収納力たっぷりの収納スペースです。
ダウンライトで統一された天井は、スッキリとシンプルで部屋の広さを強調していますね。
なかなか感じの良いLDKではないでしょうか。
- おしゃれな小上がり!
- 収納たっぷりですね!
- 吊り戸棚も大容量で何でも入れられますよ。
カウンターでパソコンを開くのもよし、何か書き物をしたり、疲れたらゴロンと横になれる畳があるのがうらやましい。
こちらのスペースは、書斎としても使用できてくつろぎの畳コーナーとしても使え、また来客時のゲストルームとしても使う事ができますよね。
様々な多目的スペースとして活用できる便利な空間といえます。
- 壁付けのキッチンとダイニングスペース。
リビングとは別空間にする事で少々散らかっていても気にならないように設計されています。
食事をする空間とくつろぎ空間を切り離すことで、目的に応じた生活行動が行えます。
- こちらは洋室ですが2部屋あって、4.5畳にクローゼットが設置されています。
クローゼットが2部屋の背中合わせになっていて左右対象のシンメトリーに設計されています。
床もクローゼットの扉もハッキリした木目が印象的です。
それほど広い部屋ではありませんが、シンプルに正方形の形をした使いやすい部屋ではないでしょうか。
寝室としても書斎としても子供部屋としても、どのような状況になっても、こういった部屋があれば後々ライフスタイルが変わっても安心です。
- これは一体どのようになっているのか分かりますか?
4.5畳の2部屋の間にあるクローゼットの建具を両方とも開けると、このように端から端まで見えてしまうように作られているのです。
驚きですね!
つまり、2部屋の中心にクローゼットを作ることで、どちらの部屋からも取り出す事ができるように設計されているのです。 クローゼットに仕切りを付ければ、片方ずつの収納になってしまいますが、クローゼットを共有することでお互いが自由に一つの収納にものや衣服を置けるという何とも便利な考え方です。
これは、仲の良いご夫婦ならではの発想で新しいクローゼットの形といっても良いでしょう。
今回の平屋住宅はいかがだったでしょうか!
素敵な小上がりには大容量の収納があり、くつろげる畳スペースはゆったりとした空間を演出。
洋室のクローゼットも共有できる面白い設計。
生活動線を意識した使い勝手の良い仕事用ドアからの洗濯ルーム。
どれをとっても良く考えられた、素晴らしい間取りを実現したと言えるのではないでしょうか。