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磯田建設が得意とする競走馬の厩舎建築!
弊社独自のオリジナル建材を特別発注し、より良い環境で競走馬を育て管理することができる厩舎が完成いたしました!
弊社は日高町ならではの厩舎建築に誇りを持ち、さまざまなところに配慮した建築を心掛けております。
今回は弊社自慢の競走馬厩舎施工事例を紹介いたします。
- 沙流郡日高町 A牧場様厩舎新築工事
- 建築面積 :272.16㎡
- 延べ床面積:272.16㎡
- 敷地面積 :543.62㎡
- 1階床面積 :272.16㎡
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一般的に馬の生産牧場の繁殖馬には、子供を産む繁殖馬、生後6ヶ月まで一緒に生活する仔馬、その子供が競走馬や育成施設へ行くまでの1歳馬と大まかに分けるとこの3種類になります。
今回の工事では12馬房を建設しましたが、6馬房は繁殖牝馬用で、奥の6馬房は1歳馬にも使えるように設計いたしました。
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外壁は耐用年数の長い耐久性抜群の亜鉛メッキ角波板金を採用しました。
雨風や夏の紫外線に晒される外壁は出来るだけ長持ちする素材が要求されます。
塗装のメンテナンスサイクルも長く、メンテナンスコストも抑えることが可能です。
大きな開口部は馬が出入りしやすいサイズで両サイドに開く扉を採用しています。
色も白と黒のモノトーンでシックにまとめました。
建物上部に横長の窓を並べることで、明るさを確保しています。
また、屋根は丸型の亜鉛メッキ鋼板を採用することで、耐久性と軽量化が実現しました。
基礎も鉄筋コンクリートの布基礎で、構造はしっかりとした立派で強い造りになっています。
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建物の正面から見た画像です。
建物の幅は10.8m確保し、3.6mの出入りできる間口になっています。
馬がストレスなく厩舎に出入りできるように、緩やかなスロープもアスファルト仕上げで施工いたしました。
どっしりと構えた建物なので安定感があり、安心して競走馬も過ごせるのではないでしょうか。
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内部を見ていきましょう!
しっかりとした柱と梁で支えている軸組在来工法の木造建築です。
天井部分の構造が丸見えになっているため細かくしっかりと建物を支えていることが分かります。
床もアスファルト仕上げで耐久性があり、馬もつまずくことなくスムーズに歩けるため安全で安心です。
各部屋の扉に設置されている鋼製建具ですが、自社で設計し鉄骨製作工場に依頼して取り付けしているオリジナル製品です。
耐久性と程よいメッシュで構成されており、スムーズに開け閉めができる吊戸構造で容易に開け閉めも可能で軽量化も考慮しています。
また、耐久性の高い亜鉛メッキどぶ付け加工でサビにも強く長持ちします。 弊社の自信のある自社独自の鋼製建具です。
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それぞれの馬房は、3.6m×3.6mの約7.8帖のスペースを確保しています。
そのスペースの部屋が12部屋と馬洗場兼水洗場という間取り設計です。
馬房の壁は、パネコートという汚れが付着しても水洗いですぐに綺麗に落とせるパネルを採用しています。
馬房内の壁は、当然ですがコンパネとパネコートの二重貼りにすることで強度を保持する構造です。
また、あえて天井を作らない吹き抜けにする馬房空間は馬にとって過ごしやすく、ストレスが溜まりにくいことを想定した構造設計にしております。
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裏戸には内扉(U字金網)と外扉を製作(外部上下2枚の扉)し、馬がストレスなく外部に首を出していられるようなU字金網の設計となっています。
上部の窓もハイサイドライトの横長の窓で採光を確保できるので程よい明るさの馬房にいたしました。
換気もできるように引き違いのサッシを入れています。
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馬房の鋼製建具を閉めた状態の画像です。
馬房の左通路側には餌扉という小ぶりな扉を各馬房に設置し、働く厩務員さんの負担を軽減できるような設計にしています。
餌を与えやすいようにすることも厩舎を建築設計させていただく上で大切なキーポイントになります。
弊社では、馬と働く方々のより良い環境作りが必要と考えています。
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1歳馬馬房の中から通路側を見た画像です。
馬から見たらこんな感じの風景なのでしょう。
馬房の横壁にも鋼製建具と同じ素材で作ったメッシュが設置されています。
壁に囲まれ過ぎても1歳馬はストレスを感じてしまうので、隣の馬房の様子もうかがえる室内環境にしました。
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こちらの画像は、通路と出入り口正面にある馬の洗い場です。
馬の洗い場のスペースは、桶などを洗うための場所にもなります。
馬房の排水にも自社のこだわりの設計で、馬の尿の排水がスムーズに流れるような設計にしております。
これまでの厩舎建築の長い経験をもとに、考え抜いた微妙な勾配を付けることで流れやすくすることができるのです。
尿の排水は塩ビの配管で外部排水に流れ、馬房はいつも清掃しやすく寝藁の汚れを軽減します。
寝藁が汚れにくいことにより、清潔で衛生面でも環境を向上させることに繋がります。
馬にとっても働く厩務員さんにとってもメリットのある構造設計にすることができました。
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こちらは洗い場を正面から見た画像です。
給湯器や水栓を設置しております。
また、このスペースの床はアスファルトではなく、ゴム素材の床に仕上げました。
施主様が蹄に優しい配慮をしたいとのご要望があり採用させていただいた床材になります。
馬思いの素敵な心遣いだと思います。
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こちらは馬房のU字金網がある横方向から見た外観です。
こちらの画像からは見えないですが、もう一つ自社独自のオリジナルの製品があります。
それは屋根部分にあるベンチレーターです。
ベンチレーターとは、閉鎖された空間と外部との換気を促すための装置のことです。
建築物用ベンチレーターは、風の吸引作用によって建物内の換気を行うための装置で、風を受けやすい屋根の上などに設置されるのが一般的です。
風向きにかかわらず換気効果が得られ、雨水などが浸入しないように設計されています。
このベンチレーターも自社の特注製品で製作会社に依頼しています。
馬房の換気もスムーズに行うことが可能で、馬と働く方々の環境も整うと考えております。
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前述でも紹介しましたが、馬が顔を出すU字金網の扉です。
上下にそれぞれの扉が開け閉めできるため、必要に応じて開閉が可能です。
フルオープンにしたい時は、2枚の扉を開放してあげることもできるため便利で使い勝手が良いのではないでしょうか。
今回は、日高町にある競走馬牧場の繁殖厩舎のご紹介をいたしましたがいかがだったでしょうか。
これからも磯田建設は、独自のオリジナル製品で、このような快適な厩舎で競走馬の子供たちが健全に育成できるお手伝いをさせていただきたいと思っています。