- 地域:浦河郡浦河町
- 施主様:E.C様邸
- 1階床面積:108.12㎡
- 延べ床面積:108.12㎡
- 敷地面積:2010.03㎡
- 今回は住宅ではなく、競走馬のクリニックの新築工事のご紹介です。
一見おしゃれな住宅に見間違えるほど、スタイリッシュで片流れの屋根が印象的な建物です。
爽やかで落ち着きのある色目の外壁は、清潔感があり競走馬を診察されるのにふさわしい外観ではないでしょうか。
外壁材は14mmの窯業系サイディングを縦張りにて施工し、屋根材は耐久性の高いガルバリウム鋼板の金属屋根を採用しています。
ガルバリウム鋼板は、耐久性が高いため寿命が長く軽量で耐震性もあるので、地震災害にも強い建物といえます。
また断熱は、外断熱に押出型ポリスチレンフォーム、壁内に高性能グラスウールを充填し、
天井は40cmもの断熱材を採用することで冬の寒さをカバーしています。
- 大きい体の競走馬が、スムーズに安心して出入りできるように大きな電動シャッターを設置しました。
敷地面積も広いので、競走馬を乗せた大きな車両が訪れても十分な駐車スペースも確保してあります。
- こちらは競走馬が落ち着けるように鋼製枠場が2台設置されています。
どちらも馬枠場の第一人者である松本鉄工様の製品です。
- 手前には清掃の際など便利なように、グレーチングを設置しているので排水も容易に行えます。
グレーに塗装された内壁に一部ゴム貼りを施工してある理由は、馬の身体を守る意味とさまざまな衝撃から壁を保護するためです。
大変細かい配慮がうかがえる設計にされています。
- 診療・診察スペースの天井高は約3.7mの高さの大空間で、馬に恐怖心やストレスを与えないように設計されています。
診察や作業が効率よくスムーズに行えるよう考えられた空間です。
床は、ゴムチップ入りウレタン塗装を採用しています。
この塗装は、ゴムチップを高強度のウレタン樹脂で被覆、着色した舗装材です。
適度な弾力性と防滑性で安心、快適な歩行感が得られるため競走馬の足への負担も軽減できる素材です。
また、耐候性の良いウレタン樹脂で着色しているため、色褪せしにくく鮮やかな色を維持します。
重量のある馬が出入りするため、馬にも優しく長持ちする耐久性の高い床材といえます。
- こちらの流し台は、大きいものでも洗えるように巨大シンクが設置されています。
水道管も錆びにくいステンレス水道管を採用しています。
ステンレス水道管は耐食性にも優れ、半永久的な耐久性ともいわれているためトータルコストの削減も可能です。
- また、水道凍結防止用にサーモスタッド付き熱線テープヒーターも採用しており、給湯や給水も凍結のトラブルなく使用可能です。
- 大工さんの手作り簡易棚板3段を設置した収納庫です。
さまざまな道具が収納できそうです。
- 手洗い洗面所です。
手洗い洗面台の左に見えているのがトイレで洗面所とつながっています。
- こちらは検査室で、左に見える2箇所あるアウトセットの扉は作業室と衛生室にそれぞれ繋がっています。
アウトセット引き戸は上にあるレールに吊ってあるタイプの建具で、床をフラットにしたい場合によく採用され、非常に使い勝手の良い引き戸です。
床は土間コンクリートの上に長尺シートが敷かれています。
長尺シートは耐水性があり、水がこぼれても掃除のしやすい素材を使っているため診療所には適しています。